研究発表
- 複合大域シミュレーション
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藤堂泰教授が参加している国際共同研究の論文がNature Physicsに掲載されました
スペイン・セビリア大学の J. Dominguez-Palacios 博士、M. Garcia-Munoz 博士、核融合科学研究所複合大域シミュレーションユニットの藤堂 泰 教授らの国際共同研究の成果が、2025年1月6日に Nature Physics 誌に掲載されました。
Dominguez-Palacios 博士は、藤堂教授が開発したハイブリッドシミュレーションMEGAを用いて、核融合プラズマの熱と粒子の放出現象である周辺局在化モード(ELM)に対する高エネルギー粒子の影響を調べました。
その結果、ELMの特長である突発的で大規模な崩壊現象をシミュレーションで再現し、高エネルギー粒子がELMの振幅や振動周波数スペクトルに大きな影響を与えることを明らかにしました。
この研究は、高エネルギー粒子が存在する条件でのELM崩壊現象の基礎となる物理の理解を進め、ELMの制御技術の最適化において、高エネルギー粒子の重要性を実証しました。
ハイブリッドシミュレーション(MEGA):
プラズマの揺らぎを磁気流体モデルで、高エネルギー粒子ならびに熱的イオン粒子を粒子モデルで計算して、それらの時間発展を追跡するとともに、それらを物理的に矛盾なく連結したプログラム。高速粒子・熱的イオン粒子・磁気流体の相互作用を解析できるプログラムとして、国内外の多くの研究者に利用されている。
【論文情報】
【Nature Physicsプレスリリース】
https://www.nature.com/articles/s41567-024-02737-0
【セビリア大学プレスリリース】