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プラズマ周辺領域の不安定性に関する非理想MHD的解析

 核融合科学研究所 複合大域シミュレーションユニットの三浦英昭教授らの研究グループが、テキサス大オースティン校との共同研究により、「プラズマエッジ領域における電流交換テアリングモードの非理想MHD的成長と外部印加流れに対する応答」についての研究成果をまとめ、その論文が「Physics of Plasamas」に2023年5月5日に掲載されました。

【論文概要】

二流体効果及びジャイロ粘性効果に対する電流交換テアリングモード(CITM)の応答、および、外部印加流れに対するCITMの応答について数値シミュレーションで調べた。CITMはトカマクのエッジ領域における電流の間欠的な放出を説明するために提案されたモデルである。このシミュレーションの結果、CITMの成長は比較的小さな流速の場合に(外部からの流れの有無にかかわらず)観察され、最外殻磁気面の外側で電流の抑制が起こることがわかった。また、CITMの成長過程で柱状あるいは縞状のパターンが形成されることがわかった。

 本研究は、核融合科学研究所のプラズマシミュレータ雷神、 東京大学・JCAHPC Oakforest-PACS、 同 Wisteria/BDEC-01 Odyssey を使用して行われました。

【論文情報】

“Non-ideal MHD growth of current interchange tearing modes at plasma edge and response to externally-imposed flow”, Hideaki Miura, Linjin Zheng, and Wendell Horton, Physics of Plasmas 30 (2023), 052503.
DOI:10.1063/5.0106785