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研究課題
1. 核融合システムにおける水素同位体輸送現象の体系化, 2. 環境・炉内における放射線輸送現象の体系化 -
キーワード
- 水素同位体
- 中性子
- 化学工学
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研究内容
1.核融合炉の燃料である水素同位体は核融合炉システム内で、マイナス260℃程度の凝固点からMeVオーダーの高エネルギー状態と広範な温度となり、様々な化学反応を起こします。研究においては、核融合システム内における水素同位体の輸送現象を実験的に調査し、各現象をモデリングすることを目標とします。
具体的には、
i) 核融合炉システムにおける水素同位体の移流拡散現象、材料表面での化学反応とそれに伴う化学状態変化の体系化
ii)高エネルギー状態の水素同位体と固体中照射損傷の相互作用及びそれらの複合的移行現象の体系化
を行います。
2. 核融合炉では放射性物質の適切な取り扱いだけでなく、その輸送現象を予測することが重要です。研究においては、核融合炉システムにおける放射線輸送に関してモデリングを行うと共に、計測器の構築や評価を行います。
具体的には、
i) 中性子輸送計算の詳細化と実験的評価
ii) 環境における放射性物質の輸送現象の体系化と、研究1との連結による核融合炉の安全性評価
iii)固体シンチレータ等の先進放射線検出材料を用いたトリチウム計測システムの開発
を行います。