複合大域シミュレーション
Complex Global Simulation
  • 1.研究目的の概要

     多階層によって構成されている系全体の挙動を理解するためには、各階層の個別のシミュレーションだけでは不十分であり、階層間の相互作用を考慮した大域的なシミュレーションが必要となる。このような複合大域シミュレーションは核融合分野だけでなく多くの学術分野で実現が期待される重要な課題であるが、実現は容易ではない。その要因は、微視的階層と系全体の時間空間スケールが極端に異なる状況がしばしば発生し、微視的階層を対象とした単一の基礎物理方程式に基づいたシミュレーションで両スケール全体を取り込むには計算機の規模・能力が不足することである。この問題を解決するシミュレーション手法を開発し、シミュレーション研究を推進することが本ユニットの目的である。

    Pressure perturbation of a magnetohydrodynamic (MHD) instability and an orbit of trapped thermal ion in a Large Helical Device plasma simulated with a kinetic-MHD hybrid code.
  • 2.学術戦略

     本ユニットでは、階層間や異なる物理モデル間を連結する手法を開発し、単一の基礎物理方程式に基づいたシミュレーションでは取り扱うことのできない物理系全体の挙動を予測・解明する大域的シミュレーションを実現する。 本ユニットでは、1)炉心プラズマと周辺プラズマを包含する磁場閉じ込め核融合プラズマ全体の大域的シミュレーション、および2)スーパーコンピュータの規模による強い制限を超えて、より実現象に近いシミュレーションを実現するための、広範な応用性をもつ方法論の確立に取り組む。

    Plasma Simulator
    スーパーコンピュータシステム『プラズマシミュレータ雷神』

研究組織

・ 研究戦略会議メンバー(所外)

研究成果

複合大域シミュレーション

連絡先

Email:cg-sim