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第17回 研究部セミナー(12月26日 講演者:三浦峻)
第17回 研究部セミナーを開催します。日程は下記のようになります。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
【日時】 2025年12月26日(金)16:00-17:00
【場所】 核融合科学研究所 管理・福利棟4階第1会議室 ※ハイブリッド開催
【Zoomアドレス】 https://us06web.zoom.us/j/87674874892 ※パスコードは、開始時間に掲載します。
【発表者】 三浦 峻(超伝導・低温工学ユニット)
【タイトル】 電気推進化航空機を目指した超伝導回転機の開発と核融合への展開
【概要】
国際航空運送協会(IATA: International Air Transport Association)は、気候変動の対策として2050年までにネットゼロ化する厳しい目標を打ち出しており、推進システムを電動化する電気推進化航空機はその目標を達成するための有力な方法の一つとされている。しかし、こうした旅客機の電気推進化には、大出力(MW級)かつ軽量・高出力密度な推進機構が必要となる。例えば、推進用回転機(モータ、発電機)には出力密度として15~20 kW/kg以上が要求されている。これを実現する有望な解決手段の一つが回転機を含めた推進システムの超伝導化である。九州大学の研究グループでは、NEDO 航空機用先進実用化プロジェクト(2019-2023年度)を通して、400 kW級全超伝導同期モータとサブクール液体窒素冷却システムを開発し、その回転試験を実施した [1]。全超伝導回転機を実現するコア技術は超伝導線材・導体の大電流容量・低交流損失化技術であり、その要素技術についても紹介する [2]。さらに、現行プロジェクトであるNEDO 航空機向け革新的推進システム開発事業(2024-2026年度)では、MW級超伝導推進システムの研究開発に取り組んでおり、その進捗も紹介する。最後に、核融合発電の研究開発への展開・展望を述べる。
【参考文献】
[1] 次世代電動航空機向け400kW級全超電導モータの回転試験に世界で初めて成功 | お知らせ | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY), H. Miyazaki, et al. IEEE Transactions on Applied Superconductivity, vol. 34, Art. No. 5200506, (2024)
[2] S. Miura, et al. Superconductor Science and Technology, vol. 36, 065007-1~065007-12, (2023), G. Kawasaki, et al. Journal of Physics: Conference Series, vol. 2776, 012004-1~ 012004-8, (2024)
