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第4回プラズマ量子プロセスユニットセミナー

プラズマ量子プロセスユニットでは、ユニットの研究活動を広く発信してゆくために、毎月セミナーを開催しております。今回は、講師として長崎総合科学大学の板倉数記先生をお招きして「相対論的重イオン衝突実験によるクォーク・グルーオンプラズマ研究の現状と今後の課題」と題してご講演いただきます。板倉先生は、プラズマ量子プロセスユニットのユニット戦略会議のメンバーであり、ハドロン物理・高強度場の物理が御専門です。文科省に提出されたマスタープランにおいて長崎総合科学大学は、相対論的重イオン衝突実験を実施する中心機関とされています。

また、講演日の翌日9月21日 (木) 10:30-12:00に、板倉先生を交えてクォーク・グルーオンプラズマについて初歩的な質問からお話しできるオフライン会合を行う予定です。御興味をお持ちの方は、途中からの参加でも構いませんので、ぜひお越しください。

多数ご参加をお待ちしております。

【日時】 2023年9月20日(水)15:30-16:45

【開催形式】 ハイブリッド※Zoom参加の場合、事前登録が必要となります

【場所】 核融合科学研究所 研究1期棟5階セミナー室(501号室)

【講演者】板倉 数記 (長崎総合科学大学 教授)

【講演題目】相対論的重イオン衝突実験によるクォーク・グルーオンプラズマ研究の現状と今後の課題

【概要】

クォーク・グルーオンプラズマ(QGP)は、陽子や中性子内に通常は閉じ込められているクォークやグルーオンが自由に動き回れる状態であり、宇宙誕生直後の超高温で、物質が形成される前に存在したであろうと考えられている。この状態は、光速近くに加速された重イオン(金や鉛などの質量数の大きな裸の原子核)を衝突させる「相対論的重イオン衝突実験」により生成することが可能で、2000年に米国Brookhaven 国立研究所で開始したRHIC実験を皮切りに、2010年以降はスイスのCERN研究所のLarge Hadron Colliderでも行われている。この20年ほどの間に、実験と理論が互いに刺激しあって、QGPの物理の理解は飛躍的に進んだ。本講演ではその理解の現状をお伝えし、重イオン衝突の物理から広がってきた様々な話題を交えつつ、今後の課題を提示する。また、通常の電磁プラズマの知見がQGPを理解するうえで重要な貢献をしているという例も紹介したい。

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