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複合大域シミュレーションユニットセミナー(2024年2月21日)

[日時] 2024年2月21日(水) 14:00〜15:00

[場所] 核融合科学研究所 研究II期棟5階509セミナー室 + オンライン併用

(接続情報は別途メールにて、参加申込・招待された方へお知らせします)

[講師] 小出 眞路(熊本大学・教授)

[講演題目] ブラックホールのまわりのプラズマの一般相対論的シミュレーション

[講演概要]

最近、活動銀河M87や銀河系(我々の銀河)の中心核に存在する超巨大ブラックホールのシャドウの直接撮像などブラックホール天体の観測が著しく進んでいる。その昔、空想上のものと考えられていたブラックホールは宇宙に現実に存在するものとして疑いの余地のないものとなり、宇宙の進化にも影響を与える可能性が議論されている。
そこで明らかになってきたのは、ブラックホールは暗くまわりのものをなんでも吸い込む暗い天体という元来のイメージとはかけ離れた、非常に明るく活発で活動的な領域をともなう天体ということである。例えば、M87の活動中心核にあるブラックホールのまわりからは、電波からX線までさまざまな波長の強力な電磁波や相対論的な(光速度に近い速さの)ジェット状プラズマが放出されている。その活動性は、ブラックホールのまわりのプラズマにより引き起こされ、その活動性を理解するにはブラックホールのまわりのプラズマ物理の理解が必要となる。現在、ブラックホールまわりのプラズマを取り扱う手法として、核融合プラズマで使われる電磁流体力学(MHD)を一般相対論化した「一般相対論的MHD」略して「GRMHD」が最もよく使われている。GRMHDの数値計算は二十数年前から始められ、現在ではその 進歩は著しく観測と直接比較、あるいは観測を理解するために使われるようになってきた。講演ではブラックホールのシャドウや相対論的ジェットなどの観測を概観し、ブラックホールまわりのプラズマの挙動を理解するGRMHDの基礎および数値シミュレーションについて述べる。さらに、最近の観測とGRMHDシミュレーションの間の問題点についても触れる。

[お問合せ]  cg-sim

  • 興味をお持ちの方はどなたでもご参加いただけますが、情報セキュリティおよび貿易管理の観点から、事前申込をお願いします。お申込みは、氏名、所属、職名または学年、連絡先メールアドレスを明記の上、cg-sim までメールにてお送りください。折り返し参加の可否と接続情報をお知らせします。
  • 当日、参加者名簿を作成します。名簿は法に基づいて開示される場合があります。
  • 各所属大学・機関において研究倫理教育を受講した上でお申し込みください。