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メタ階層ダイナミクスユニット・複合大域シミュレーションユニット合同セミナー(9月27日)

メタ階層ダイナミクスユニット・複合大域シミュレーションユニット合同セミナーを開催します。日程は下記のようになります。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

日時:2024年9月27日(金)

10:30-12:00 第一部(イントロダクションなど)

13:15-14:45 第二部(最新の成果などについて)

15:00- 第三部(議論、他)

場所:核融合科学研究所 研究1期棟801

講演者:堀田 英之(名古屋大学宇宙地球環境研究所・教授)

タイトル:高解像度の太陽対流層シミュレーション;乱流、磁場、そして差動回転

アブストラクト:太陽内部の外側30%は、対流層と呼ばれ乱流と磁場に満たされている。この流れが差動回転や子午面流といった大スケールの流れ場を形成し、太陽活動の11年周期を維持していると考えられている。これまでに、太陽内部の熱対流を再現しようと多くの数値シミュレーションを実施されてきた。太陽対流層は、パラメタがよく決定されたシステムであるが、「高解像度」のシミュレーションを実施すると熱対流の性質や形成される大スケールの流れが観測を再現できない「熱対流の難問(convective conundrum)」があることが知られている。そのため、計算の実行には強い粘性をかけるなどの人工的な手当てが必要であった。発表者のグループでは、かねてより日本のフラグシップスーパーコンピュータを用いて大規模なシミュレーションを実施している。2021年には、これまでにない高解像度のシミュレーションを実施することにより、人工的な手当なく差動回転を再現することに成功した。この計算では高解像度化により、カオス的な磁場強度が大きく増加しており、磁場による角運動量輸送が支配的となることで、太陽の差動回転を再現することが可能となった。本セミナーでは、この成果の詳細を中心として紹介するとともに、現在までに実施している、より高解像度の計算、他の恒星への適用についても説明する。いずれも恒星内部での磁場の役割が重要であることを示している。