研究発表
- 可知化センシング
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名大・天野浩先生がユニットの研究活動をご見学されました(5月15日)
令和6年5月15日に、名古屋大学未来材料・システム研究所の天野 浩 教授を研究所にお招きして、可知化センシングユニットセミナーとして特別講演会を開催しました(こちらのページ参照)。講演の前後には、大型ヘリカル実験装置に関連した施設やプラズマ計測・レーザー研究の設備を天野先生にご見学いただき、可知化センシングユニットの研究活動について上原ユニット長らと意見交換をおこないました。
対談では、上原准教授が核融合研の概要について説明したのち、可知化センシングユニットで実際に取り組んでいる研究の紹介や学術的な戦略について解説しました。その後、天野先生らが研究している青色半導体レーザー(LD)の高度化の重要性、上原准教授らが取り組む固体レーザー開発への青色LDの応用可能性について活発な議論を交わしました。
施設見学では、制御室や液化機室などの大型ヘリカル実験装置に関連した施設のほか、トムソン散乱計測や遠赤外レーザー干渉計などの可知化センシングユニットが取り組むプラズマ計測装置をご覧いただきました。この見学会は、天野先生のほか、青色LEDの研究に携わる名城大学の宮嶋孝夫教授、竹内哲也教授、さらには名城大学の学生さんを多数お招きして開催しました。半導体デバイス分野の皆様にプラズマ・核融合研究について親しみを持っていただき、青色LED研究と核融合研究の連携や分野融合の促進を目指すことを目的としています。天野先生をはじめ、見学に参加いただいた皆様からは、LHD実験の規模の大きさに驚いたとの声を多数いただいており、核融合研究に対する理解を深めていただく良い交流の機会になったと考えています。
さらに、名城大学の竹内教授・宮嶋教授、名城大学の学生さんらには、可知化センシングユニットの固体レーザー光源開発の実験施設を見学いただきました。同ユニットの安原亮教授、上原日和准教授らが開発している可視光固体レーザーや中赤外固体レーザーには、励起エネルギー源として半導体レーザー(LD)が使われています。特に、さまざまな核融合応用の可能性を秘める可視光固体レーザーを高度化するためには、励起源である青色LDの高出力化や高ビーム品質化、短パルス化の技術革新が鍵となっています。
今後、可知化センシングユニットでは、青色半導体レーザーの研究分野との連携を強化し、核融合応用を視野に入れた革新的な固体レーザーの実現を目指していきます。
お問い合わせ: 可知化センシングユニット長 uehara.hiyori@nifs.ac.jp