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第18回 研究部セミナー(1月30日 講演者:小林将人)

第18回 研究部セミナーを開催します。日程は下記のようになります。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

【日時】 2026年1月30日(金)16:00-17:00

【場所】 核融合科学研究所 管理・福利棟4階第1会議室 ※ハイブリッド開催

【Zoomアドレス】 https://us06web.zoom.us/j/87674874892 ※パスコードは、開始時間に掲載します。

【発表者】 小林 将人(メタ階層ダイナミクスユニット)

【タイトル】 星間プラズマの熱的不安定性と短寿命崩壊核の太陽系形成環境への供給

【概要】

 太陽をはじめとする宇宙の星々は、宇宙の熱的進化・力学的進化・化学的進化を司る、宇宙で最も基本的な構成天体である。したがって星の誕生物理機構の解明は、宇宙の熱的・力学的・化学的進化の全てを理解するための重要課題である。星は分子雲(水素分子が主成分の天体)の中で誕生しており、また分子雲はより広域に広がっている低密度な水素原子媒質(HIガス)から誕生している、という階層性が観測的に示されている。熱的に安定なHIガスから分子雲が誕生するためには、超新星残骸が膨張し周囲のHIガスを圧縮・熱的不安定化させる必要があると、理論的に考えられている。そこでこの不安定化過程を調べる3次元MHDシミュレーションを系統的に実行した。その結果、不安定性化後の密度・温度が磁場と衝撃波の衝突角度に強く依存すること、また不純物割合 (すなわち異なる宇宙の時代) に依存することが明らかになったため、これらを紹介する。またそのような超新星残骸の膨張が、太陽系形成環境へ短寿命崩壊核を持ち込み,惑星形成へ影響を与えた示唆があるため、これを紹介する。